レーシック手術 体験談 そして７年・・・

レーシック手術とは

レーシック手術とは、レーザーで目の表面（角膜）を削ってメガネやコンタクトを付けなくても目がよく見える状態にする手術です。「メガネやコンタクトを毎日つけることが面倒・・・」という方が興味を持たれる手術ですが、「目の表面を直接削る」「保険適用外」といった理由から大半の方が受けるか迷われる手術だと思います。なおレーシック手術は視力の低下を止めるものではないため、手術を受けた後も視力の低下はするようです。

レーシック体験談

レーシック手術を受けた病院やその金額・動機

私のレーシック手術体験についてお話させていただきます。受けた場所は大阪にある、とあるレーシック手術専門の医院。インターネットで調べてレーシックの手術数が日本でも有数に多いことでその医院に決めました。たしか電話をかけて予約していたと思います。価格は全部で30万円ほど。それまでにマクドナルドでバイトして貯めました。レーシック手術自体は手術を受けるずっと前から興味があり、というよりメガネやコンタクトレンズを付けている自分が嫌いでレーシックを受けたいと思っていました。

メガネ顔が嫌で・・・

わかる人にはわかってもらえると思いますが、私はメガネをずっと付けていると「メガネ顔」といいましょうか、いわゆる、メガネを外すと顔が別人になる、メガネを外すと顔のパーツが足りない感じになる、メガネを外すと寄り目になる、メガネを外すと「目の焦点がどこに向いているかわからない」と言われる。といった状態になるのが嫌で（周りにそういう人がちらほらいたため）メガネをかけたくありませんでした。中学生の時から近視がはじまり、その後メガネを買ってもらい、約７年つけていましたが正直出来るだけメガネをかけたくありませんでいした。将来はコンタクトレンズかレーシック手術を受けようという思いは割とすぐに考えつきましたが、レーシック手術は18歳未満は受けられず、20歳以上でないと親の同意が必要なため20歳まで待っていました。

じゃあコンタクトは・・・

「メガネが嫌ならコンタクトだ」ということで18歳ごろにコンタクトレンズを買いました。最初は総合病院の眼科に行って、コンタクトレンズの最初の処方箋を書いてもらうための検査を受けました。事前の調査不足でその場でコンタクトレンズを売ってもらうことはできませんでしたが、街中の薬局に行ってコンタクトレンズを売ってもらった覚えがあります。ちなみに、この「目を良くするために病院に行く」という経験が結果として目を手術する（レーシック手術を受ける）というハードルをさらに低くしたように感じます。
コンタクトレンズを付けて最初は感動しましたが、「コンタクトレンズを付けたまま寝れない」「毎日付ける必要がある」「持ち運びや保管に注意が必要」「結局メガネを併用する」「コスト高い」などの理由でレーシック手術を受けようという決意を固めました。コンタクトレンズはレーシック手術のための心の準備運動。レーシック手術を受けた後の世界をあらかじめ確認するといった気持ちでした。

手術を受ける準備

大阪の医院を予約しましたが私は当時、京都に住んでいたため医院の近くのカプセルホテルを予約しました。（手術に1日とその後の経過観察のため次の日も来てほしいと言われたためカプセルホテルで一晩休む予定）両親には黙って行くつもりでしたが、やはり直前に母親にだけ言うことに。言っても特に止められることもなく、むしろ興味を持たれて医院に行きました。
1日目の手術は夕方頃に予約。お金（マクドナルドのアルバイトで貯めた30万円）を支払ってから。視力検査を受けてレーシック手術の説明を受けました。
レーシック手術では視力を2.0以上にすることもできるが、あまり視力を良くしすぎると目が疲れてしまう（過矯正になってしまう）ためあえて1.5~2.0くらいに狙うとのこと。

レーシック手術の過矯正
視力を補正しすぎると目の筋肉を必要以上に使ってしまい眼精疲労などにつながるらしいです。

視力を良くしすぎると良くない、というのは驚きでしたが了承して手術を依頼しました。検査の結果、目の角膜の削りしろがレーシック手術に対して6回分程度あるということで、「今後視力が落ちる度にレーシック手術を受けることができますよ」とも言われました（そんなに何度も行きたいところではありませんが）。この角膜の削り代には個人差があるということで、生まれた時点で決まっているがあなたは人より削りしろが多い言われた記憶があります。

手術を受ける直前

手術を直前に準備室というすこし暗い、落ち着いたムードの部屋に通されました。部屋には横になれるソファのような椅子や装飾のついた明かりなどがあり、全力で待っている人を落ち着かせようという意図が感じられました。そのことが逆にその後ストレスの高いことが待ち受けているということを示しているようでだんだん緊張してきました。
手術室に通されると麻酔のための目薬がつけられました。目にしみたりといったことはなかったです。数分してから、「手術を開始します、緑の光を見ていてください」という先生からの指示があり、私は指示に従いました。と同時に何人もの人（とわいえ2〜3人だったと思いますが）が私の眼球やまぶたや頭を抑えました。そして私は「手術中、目を開けているため手術の様子がガッツリ見える（目を閉じることができない）」ということに今更ですが気づきました。

手術開始

手術は片目で3~5分程度だったと思います。私が緑の光をずっと見ている状態で、先生からなにかされた後に、ピンセットのようなもので目の表面がめくられて（麻酔はありましたが触感として「今めくられた」という感覚がありました）なにかを数滴つけられてまた戻されました（なおその間、周りの人から眼球やまぶたや頭を抑えられています。）。片目（最初は右目）が終わるとすぐにもう片方の目（左目）の手術が始まりました。両目合わせて手術室に入って15分程度ですみました。

手術直後

20分ほど休憩してくださいと言われて、準備室と同じような部屋で横になっていました。20分と言われましたがそもそも目を開けることができず、開けてもほとんど物が見えず時計を見ることもできませんでした。時計があったかどうかもわからない。目が開けられないためどんな部屋かもわかりません。ひょっとしたらただの暗い部屋だったかもしれません。

手術後20分経って

20分程度経過したところで女の人から呼ばれました。薄目を開けたり閉じたりして受付に行くと「今日はもう退院です」とのこと、また「明日10：00に来てください」とも言われました。なお医院を出るときに目（まぶた）をカバーするプラスチック製の白い眼帯と目薬を渡されました。眼帯は寝ているときなどに目をこすったりしないためにとのことです（寝ている途中で目をこするなんて想像していませんでしたが、想像すると怖い話だと思いました）。

医院を出てカプセルホテルまで行く

医院を出てからすぐに気が付きました。目が殆ど見えない状態でカプセルホテルまで行かなくてはいけない、ということに。しかもカプセルホテルの場所も地図など見なければわからない、ということに。
薄目を開けたり閉じたりして地図を見ながら歩きました。どうやら周りはビルや街中の商店街のようです。そして世界はほとんど光の束でした。

皆さん、レーシックを受けるときはつきそい人がいたほうがいいです。そうでなくてもホテルの場所などは事前に確認しておきましょう。もしくはタクシーを使うなど。

カプセルホテルにつくと受付でチェックインを済ませました。受付の人からは薄目を開けたり閉じたりしてずっと下を向いていたため、とても眠い人のように見えたことでしょう。目が開けられないため受付の手続きが心配でしたがなんとかなりました。
カプセルホテルにはスパなどがありましたが、なにはともあれその日は寝ることに。ハチの巣のようなカプセルベッドがあり、その2段めで寝ました。目をずっと閉じていたため、そして色々あったため疲れてすぐ寝ました。（もちろん目を保護するカバーをつけて）。

次の日

早い時間に寝たこともあり、結構早い時間に起きました。医院の予約時間の10時とチェックアウトの時間までは十分に時間があったため、そして「お風呂は手術の次の日から大丈夫です」と聞いていたのでお風呂（スパ）に入ることにしました。（でも後から考えると一応診察の後に問題ないと言われてからお風呂に入ったほうが良かったと思います。）
朝起きてから世界はとてもきれいに見えました。・・・というほど大きな感動はありませんでしたが、コンタクトレンズを常に付けているように世界がきれいに見えました。予想通りということです。失敗もある世界なので、それが一番いいでしょう。

診察

約束の時間について、視力確認や問診などを受けて問題ないと先生に言っていただきました。次は1週間後と1ヶ月後に来てくださいとのことです。ちゃんと言われたとおりに行きました。とくに問題なく、その後今日まで過ごしています。

あれから7年経って・・・

視力の状態

手術当時、視力は両目ともに1.5だったと思いますが、あれから7年経った現在、右目が1.2、左目が1.5の状態です。（ただし直前の睡眠が十分足りていたら右も1.5くらいになったりする。寝不足だと1.2になる）視力の低下は今のところなく、ストレスなく生活できています。

レーシックを人におすすめするか

レーシックを受けて僕は良かったと思っていますが、周りの人にはこれまで一度もおすすめしたことはありません。というのは

• コンタクトレンズやメガネで視力を良くすることができるため
• 目の角膜は削るともとに戻せないため
• レーシックの歴史自体が1990年にできたばかりの試験であるため、歴史が浅く、長期的な影響が確認されていないため
• 手術で失敗したときはどうなるか、ということがイマイチわからない

といった理由からです。こうした理由もあって両親からも兄妹や周りの人におすすめしてはいけない、と言われております。

正直なところ

しかし正直なところレーシック手術は受けてよかったと思っておりますので、実はおすすめです。目がいいと美しい景色なども直に見ることができますし、安全上もパッと遠くの文字なども把握できるため有利です。目が良ければそれだけで解決する問題も所々あります。無くしものを見つけたり、どこかに書いてある回答を見てそのまま質問に答えたり、などなど。
とわいえ、安全性がわからないという点や不安という気持ちもわかりますので、どうしても受けたいという気持ちでなければ受けないほうがいいと思います。僕はレーシック医院の回し者ではありませんのでとくに勧めたりはしません。

以上、長々と書かせていただきましたが私のレーシック体験談でした。
ありがとうございました。